2023.04.11
PowerPointを使ったDM用印刷データ作成のよくある失敗と解決方法

Excel・Word・PowerPointといった所謂「オフィスソフト」はほとんどの企業で導入されています。中でもPowerPointを使ってプレゼン資料等を作られている方も多くいらっしゃるかと思います。

そして資料と同じ様に印刷用のデータを作成されている方もいるのではないでしょうか?

しかしPowerPointは「プレゼンテーション」のためのソフトです。

決して印刷用のデータを作るためのソフトではないのです。いつもの資料を作る感覚でデータを作成してしまうと、印刷したときに「あれっ?」となる仕上がりになることも…。

本記事ではPowerPointでDM用印刷データを作る時のよくある失敗と解決方法をご紹介します。
みなさまのご参考になれば幸いです。

よくある失敗と解決方法4つ

①A4サイズより小さくなる・大きい余白が出来る

「スライドサイズをA4にしたし、A4で印刷できる」…わけではないんです。

WordやExcelは資料としての印刷も考えられているので、A4にすればA4で印刷できますが、PowerPointではそうはなりません。

PowerPointはプレゼンテーション=モニターで表示することを前提としているので、デフォルトのスライドサイズは用紙サイズではなく、画面解像度が基準となったサイズです。

実際にPowerPointの[デザイン]タブ>スライドのサイズ>ユーザー設定のスライドサイズを見てみると…

どちらもA4(29.7cm×21.0cm)とは全く違うサイズですね。

またスライドのサイズ指定には元から「A4」が選択できますが、こちらを選択してもA4より少し小さいサイズになります。


↑A4より一回り小さいサイズです。

ですので解決策としては、ユーザー設定にして用紙サイズを入力する必要があります。


スライドのサイズ指定:ユーザー設定
幅:29.7cm 高さ:21cm ※実際には20.999cmになりますが問題ありません

 

②フチ無し印刷ができない?

①でスライドサイズをA4サイズにする方法を紹介しましたが、「A4ぴったり」のサイズではフチ無し印刷は出来ません。

フチ無し印刷は仕上がりサイズより大きい紙に印刷し、後から裁断することでフチ無しにしています。そして裁断するときには多少のズレが発生しますので、A4サイズで作ると白い余白が不規則に出ます。

ですのでデータを作るときに、背景やフチまで印刷したい部分だけ余分にはみ出して作成します。このはみ出した部分を「ヌリタシ」といいます。

「ヌリタシ」は上下左右で最低でも3mmずつ必要です。なのでPowerPointで再現する場合は作りたい用紙サイズに+6mm以上ずつしたスライドサイズにしましょう。


スライドのサイズ指定:ユーザー設定
幅:30.3cm 高さ:21.6cm

そして、背景などの「フチまで印刷したいもの」はA4サイズより大きく、テキストや挿絵など「切れると困るもの」はA4サイズに収まるように配置します。

またA4サイズギリギリにまで配置すると、裁断した際に切れてしまう可能性があります。A4サイズよりも少し内側に配置するようにしてください。

 

③レイアウトがズレる、フォントが変わる

PowerPointで作ったデータを他の人・PCで開いた時に「画像や図形がズレている」「フォントが違う」といった現象に陥ったことはありませんか?

これはPowerPointのバージョンが、作った環境開く環境で設定が違う場合やフォントがインストールされていない場合に発生します。

これを完全に回避するのは難しいです…。ですが編集を目的とせず、データを渡すだけであればPDFファイルにして渡すことで回避できることがほとんどです。

PDFにするにはPowerPointのリボンから、ファイル>エクスポート>PDF/XPS ドキュメントの作成>PDF/XPSの作成をクリックで保存できます。

印刷データとしてご入稿する際は必ずPDFでご入稿ください。

 

④画面上と印刷物で色が違う

PowerPointで原色の派手な色を使ったデータを印刷すると、少しくすんだ色になります。これは画面とインク・トナーでは色の作り方が違うことが原因です。

画面上で見るときは光の三原色=Red、Green、Blueの3色で作られています。それに対して印刷のトナーやインクは色の三原色=Cyan、Magenta、Yellow、Key Plate(黒)で作られています。

RGBとCMYKでは表現できる色に差があり、RGBからCMYKに変換した場合はどうしても少しくすんだようなカラーになってしまいます。
弊社でもある程度の調整は試みますが…かなり難しい作業になります。
ですので、PowerPointでデータを作るときは色が変わることを想定・了承の上で作成していただく必要があります。

さいごに

いかがでしたか?簡単そうにみえて、実は気をつける所が結構ありますよね。
本当はデザイン会社などに依頼して、「印刷用データ」として作ってもらうことをオススメしたいのですが…。予算や納期等の都合でなかなか難しいこともありますよね。

「どうしてもPowerPointで作成しなくちゃならない」…そんなときはこの記事を参考にデータを作成いただければ幸いです。

また弊社ではチラシ・フライヤー用のテンプレートを配布しておりますので、是非ご活用ください。
https://e-3rdparty.com/guide/template/

他にもデザインの作成も承っております。
過去にPowerPointで作ったデータを印刷用データとして再デザインしたり、イチからデザインし直すなど、皆様のご要望にお答えします。
(お時間が掛かる工程ですので、スケジュールは長めに想定をお願いします)

この記事が、DM発送代行をお考えの方に少しでもお役に立てば幸いです。
なにかわからない点や、ご質問などあればお気軽にご相談ください。

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