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2021.12.11
DMのABテストを成功させるポイント2

ダイレクトメール発送代行会社 サードパーティーの濵田です。

AB テストは正しく実施すれば着実に成果があらわれます。ここで紹介する7つのポイントを参考にして、価値ある AB テストを実施してください。

1.スケジュールを立てる
事前の計画なしに AB テストの成功はありません。制作・印刷・発送準備作業・配送そこに仮説立案、効果検証、改善案立案のための期間が加わります。ある程度余裕のあるスケジュール設定を心がけてください。

2.テストユーザーの条件を揃える
新規顧客なのかリピート顧客なのか、どこから流入してきた顧客なのか、年齢、性別などの属性、過去の購入商品の傾向など、テストユーザーを特定のグループにセグメントし、同じ条件や属性のユーザーにテストする方がより正確な検証ができます。次の 3 つの条件は必ず揃えて実施してください。
 発送のタイミング
 発送数
 同じ顧客カテゴリーの発送リスト(購入頻度・購入金額・来店回数・期間など)

3.有効なサンプル数を確保する
テストを実施する際には、十分なサンプル数が必要です。有効なサンプル数の目安は、 5,000 件以上とされています。

4.テスト項目は一つに絞る
ABテストを計画する際の原則として、「テスト項目を一つに絞る」ことが挙げられます。例えば、メイン商品の写真のみ違う2パターンでテストし、キャッチコピーのABテストやオファー表現のABテストは別途行います。これは、複数のテスト項目を入れてしまうと、何が影響して結果を変えたのかという比較判断がつかず、テスト結果を本番に反映できなくなるためです。

5.テストする要素は違いをハッキリさせる
テストする要素の違いを DM ごとにハッキリさせることが重要です。キャッチコピーのテストなら細かい表現ではなく訴求自体を変える、メインビジュアルの写真のテストなら人物の性別を変えるなど、ひと目見て違いがわかるようにしてください。

テスト例:野菜ジュース通販 DM
(A 案) こんなにおいしい野菜ジュースははじめて!
(B 案) 毎日の野菜不足にこれ 1 本!

テスト例:アメリカ大統領選挙ホームページ

(写真下側が最終的に勝ったパターン)

6.検証結果を蓄積し、次のテストに生かす

実行面で非常に効率的なテストツールですが、仮説立案と評価はマーケターがその都度行い、レポーティングする必要があります。ABテストの結果はもちろん、仮説自体が正しかったのか、間違っていたならばその要因分析も含めて、ノウハウを組織内に蓄積し、次の仮説立案やその後のテストに生かすことが重要です。仮説の質は、テスト結果からいかに多くの情報をフィードバックできるかにかかっています。

たとえば上のテスト例のキャッチコピーテストで、A案のコピーの方が良い結果だったとします。ではキャッチコピーはA案にしようと結論づけてしまっては、それ以上の改善効果は期待できません。

そこでレスポンスを詳細に検証してみると、購入者のほとんどが女性の方だったとします。そうすると「ターゲットを 女性に絞るとレスポンスは向上する」という仮説を立てることができます。そうするとコピーに『女性の』という言葉を加えよう」といった、改善案が生まれてくるのです。

テスト結果から傾向やヒントを導き出し、新たな仮説を立案、次のテスト計画へ反映させるのはマーケターの役目です。一度成功したパターンも効果が落ちる時が必ず来ます。失敗と成功を繰り返しながらも、小さな改善を積み重ねていくことが、全体の成果向上に繋がっていくのです。

7.他メディアの成功要素を転用する
同じ商品・サービスを EC サイトや チラシや新聞広告でも販売しているのであれば、成果が出ているキャッチコピー(訴求)やビジュアルを、DM に転用してスタートするのもオススメです。

まとめ
この限定的な規模でABテスト、勝った方で大規模に本番展開(ロール・アウト)というやり方をダイレクトマーケティングでは「テスト&ロール・アウト」という言い方をします。

テスト&ロールアウトを繰り返すことで、常により高い効率を追求することがダイレクトマーケティングの代表的な勝ちパターンと言えます。また、広告媒体だけでなく、商品企画や販売チャネル展開などにもこの手法は応用可能です。ダイレクトマーケティングが科学的マーケティングと言われる所以です。

高速で質の高いPDCAサイクルを回し、事業成果に結び付くDM反響率の向上を目指していきましょう。

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